30代になって高級な筆記具を買おうと思った時、ボールペンか万年筆で悩む方が多いと思います。
また、同様に女性からプレゼントする際も、ボールペンを贈るか万年筆を贈るかで悩まれる方が多いようです。
僕は悩んだ末に1本目の高級筆記具は実用性に勝るボールペンを選びましたが、万年筆にも他に変えがたい魅力がたくさんあります。
そこで今回は、ボールペンと万年筆の特徴を比較して、それぞれのメリット・デメリットをご紹介します。
まずは万年筆の特徴から
万年筆は、ペン軸の内部に保持したインクが毛細管現象によって溝の入ったペン芯を通じて、ペン先に持続的に供給されるような構造を持った筆記具を指します。
インクを保持する方法として、
- インクカートリッジを用いたもの
- 各種の方法でインクを吸入するもの
と大きくわけて2種類あるわけですね。
また、ペン先(ニブと呼ばれます)は書き心地やインクの保持力を左右するため、様々な金属が用いられています。代表的なものとして金やステンレスなどがあります。
またペン先の先端は耐摩耗性が求められるため、現在ではイリジウムとオスミウムの合金であるイリドスミンの弾が溶接されている事が多いです。
要するに、ちょっと面倒くさいマニアックな筆記具ということですね。男心がくすぐられます。
万年筆のメリット
- 弱い筆圧で筆記が可能
- 審美性が高い。美しいペン先
- 使用するうちに、ペン先が変化して馴染む
- 独特の筆跡を表現できる
- 耐久性が高い
万年筆のメリットは色々とありますが、個人的にビビっとくるのは「その美しさ」と「長く使える」ということ。
また、筆記具の中では耐久性が高い方なので、良い品を大切にメンテナンスしながら使い続ければ親から子へと受け継ぐ事も十分可能です。
腕時計の記事でもこのような事を書きましたが、「良い物を所有して、子供へ引き継ぐ」事に【男のロマン】を感じませんか?(笑)
こんなYoutube動画を見ると、万年筆が欲しくなりますよね。笑
ボールペンしか使ってこなかった人にとっては、慣れるまで使いにくく書きにくいかもしれません。
ですが、万年筆に慣れるとボールペンに比べてトメやハライなども表現できるため、ほかの筆記具よりも自由に使えるというメリットがあるんですね。
万年筆のデメリット
- 定期的なインクの補充などが面倒
- 衝撃に弱い為落としたらアウト
- 温度や気圧に影響されてインク漏れなどがある
- ペン先が乾燥しやすい
- カーボン紙等の複写用紙には不向き
万年筆も日々進化しており、ペン先が乾きにくいように工夫されたり、インク漏れを極力起こさないようにする機構が発達してきてはいます。
しかし、ボールペンなどと比較すると、どうしても衝撃に弱く「タフさ」はありません。
非常に繊細な筆記具のため、カバンに入れっぱなしにしたり、バリバリ日常使いするのには向いていないでしょう。
また、複写式の紙に書くときにも筆圧が弱すぎるので利用できません。
なので、仕事で使うのに万年筆1本あればOK!というわけにはいかないのが現状です。
高級機械式腕時計と同様に「趣味・芸術性」が高いんですよね。つまり男のロマンです。
万年筆が似合うシーン
ここから先は完全に自己満足の世界になります。
- 出張先のホテルにチェックインするとき
- レストランでクレジットカードのサインをするとき
- 契約書などにサインするとき
など、自分の名前をサインする時に利用するとカッコよく締まります。
また、手帳に書きこむ時や、自分の考えをノートにまとめる時、手紙を書くとき等、様々なシーンで利用できます。
契約書のサインに万年筆はアリ?
ビジネスの上で契約書などに万年筆でサインはあり?なし?という疑問がネットによく上がっていますが、個人的には「古くから契約書や条約締結等の重要なサインは万年筆だったので問題はない」と考えています。
しかし、複写式の場合に限ってはボールペンが適しています。
また、万年筆のインクは紙質によって滲んだりボケたりしてしまう恐れもありますので、現代のビジネスシーンで契約書を書く時はボールペンを使った方が無難でしょう。
ボールペンの特徴
ボールペンは、ペン先に小さな鋼球を内蔵し、筆を進めるとともに回転することで軸内のインクを滲出させて筆記する構造を持つ筆記具を指します。
万年筆と比べて、現代のビジネスシーンでは最もポピュラーな筆記具のひとつなので、今さら説明する必要はないかと。
・・・・と言う事で、今回は「高級ボールペン」に絞ってメリットやデメリットをご紹介しましょう!
高級ボールペンのメリット
- 所有する喜びを感じる事が出来る
- ビジネスシーンでも違和感なく使える
- メンテナンス性が高い
- 万年筆より気楽に使用できる
はっきり言って、高級なボールペンでも所有欲とステータスは十分満たす事が出来ると思います。
そして何より、ビジネスシーンで場所を選ばず、オールマイティに使えるということで万年筆よりも優れていると思います。
高級ボールペンのデメリット
- 万年筆と比べて強めの筆圧が必要
- 筆跡が固めで味が出しにくい
- 安いボールペンと書き味が変わらない
・・・・これくらいでしょうか。
残念なことにボールペンは低価格でも高品質の商品がたくさんあるので、高級ボールペンならではの書き味!というのはあまりありません。
僕もモンブランのマイスターシュテックのボールペン(4万円ぐらい)を持っていますが、150円で買ったジェットストリームの方が書きやすくて好きです。(笑)
そういった意味でいうと廉価製品との差別化は計りにくいし、万年筆と同じく自己満足の世界と言った感じになってしまいます。
結局、万年筆とボールペンどっち買えばいいのさ!?
もし、ボールペンか万年筆どちらか1本だけ買うのであれば、まずはボールペンを購入する事をおすすめします。
ビジネスユースであればどうしてもボールペンの方が利便性が高いので、使用頻度も自然と多くなります。
高級なボールペンでも所有欲をある程度満たせるし、ビジネス上の実用性も、使用頻度も高いですから。
それに万年筆は突然のインク切れの時に補充が面倒なので、まずは実務で使う高級ボールペンを1本買った後に手に入れるのが理想です。
万年筆は万年筆で良さがあるし、書き味やペン先の美しさが所有する喜びを確実に満たしてくれますよね。(しかも時計などに比べれば安価に所有欲が満たされます)
まとめ
高級な万年筆やボールペンは、機械式の腕時計以上に趣味的な意味合いの強いアイテムです。
ですが、よく考えてみてください。
もし高級ボールペンと高級万年筆をそれぞれ買っても10~20万程度です。腕時計でいうと安物しか買えません。
高級靴なら買えるかもしれませんが、デリケートな革靴はメンテナンスが大変です。
その金額を出すならば、万年筆とボールペンならそれぞれ最上級のものを買えて一生使えるんですよ。
つまり時計や靴に比べてコスパが非常に優れているんです。
1本高級な筆記具を持っていればビジネスでもプライベートでも役にたちますし、男としての格も上がります。
そう、迷ったら買うべきなのです。(そっと背中を押す)
当サイトでは、高級なボールペンのブランドや主要なモデルについても詳しくご紹介していますので、興味がある方は参考にしてみてください。