スーツはシンプルなデザインで、ビジネスやプライベートの場で活躍してくれる衣装の一つです。
特にビジネスの現場では毎日着用する方も多く、お世話になっている方も多いのではないでしょうか。
皆が同じような服装をしている為、逆に着こなしを間違えていたり、安っぽいスーツや、手入れを怠ったスーツを着ていると非常に目立ちます。
また、スーツの着こなしにも細かいルールがあるので、それを守れていないと常識知らずと見られてしまう可能性も高いです。
今回は、着用する機会も多いスーツの着こなしNGポイントについてご説明します。
サイズの合っていないスーツ
根本的な問題ですが、サイズの合っていないスーツはNGです。サイズが合っていないパターンは2つあり、ブカブカのパターンとピチピチのパターンです。
ブカブカだと、体のラインが太く見えるので体型が大きい印象になってしまいます。また、だらしない印象を持たれてしまうことにも繋がり、ビジネスの現場では大きなマイナスです。
反対にピチピチサイズのスーツを着ていると、無理に若作りしているようにも見え、滑稽なスーツ姿になってしまいます。
サイズが合っていないと、非常に恰好が悪く『スーツに着られている』と笑われてしまう場合があるので、必ずサイズの合っているスーツを着用しましょう。
多少生地が安くても、『体に完全にフィットしたスーツ』は見栄えが良いです。まずはサイズ選びにこだわってみましょう。
関連記事)30代のビジネススーツの選び方【サイズとシルエットの選び方】
スーツのポケットがパンパン
スーツには、上着にもズボンにもポケットがついています。特に男性の場合は、ポケットにサイフや鍵を入れることが多くなります。
ポケットは、利便性が高くすぐに出し入れすることが可能なので、常に入れている方もいるのではないでしょうか。
ポケットに小さなものを入れるのは全く問題ありませんが、サイフや鍵などを入れ過ぎると、ポケットがパンパンになってしまいます。ポケットがパンパンの状態は見た目も悪く、せっかくのスーツのシルエットが崩れてしまうので好ましくありません。
上着のポケット使用のマナー
上着の胸ポケットには何も入れない
ビジネスで使う際は、ポケットには基本的に何も入れないようにしましょう。
胸ポケットはポケットチーフを入れてオシャレをするポイントですが、ビジネスで使う際にポケットチーフは不要です。
万年筆を胸ポケットに刺している人もいらっしゃいますが、内ポケットに入れてほいた方がスマートでしょう。高級な万年筆を胸に刺していると嫌らしい感じがしますし、安っぽい筆記具をさしていてもみっともないです。
腰ポケットも何も入れない
スーツの腰ポケットにも、物は一切入れないようにしましょう。何のためにあるポケットなんだろ・・・と言う感じですが、ここに物を入れたり手を入れたりするとジャケットがすぐ型崩れしてしまいます。
また、腰ポケットにはフラップと言われるフタがついているスーツがほとんどだと思います。フラップの役割は「雨よけ、埃よけ」のためのフタです。
その為、外にいる時はフラップを出して、室内にいる時はフラップをしまうのがマナーです。
商談でお取引先様と打合せする時等は基本的に室内だと思いますので、フラップのしまい忘れが不安な方は最初からフラップをしまっておいた方が無難です。
ズボンのポケット使用のマナー
ズボンのポケットも、基本的には極力物を入れないようにする方がシルエットが綺麗です。
間違っても、長財布をお尻のポケットにさすような事は避けましょう。非常にみっともないです。財布は鞄に入れるか、マネークリップ程度の薄い財布を使うのも一つの方法です。
余談ですが、うちの上司は40歳になってもクロムハーツの財布とウォレットチェーンをスーツにジャラジャラつけてます。異常者ですね。
スーツのボタンを全部閉めている
スーツのジャケットのボタンは、『一番下のボタンは決して留めない』事がルールです。
スーツのジャケットは、一番下のボタンをはずしている状態で最もシルエットが美しくなるように設計されています。そもそも留める事を考えられていません。
その為、一番下までボタンを留めると窮屈な感じになりますし、見ている人もすぐ違和感を覚えます。3つボタンなら2つまで、2つボタンなら1つだけボタンを留めるようにしましょう。
靴下の色がちぐはぐ
靴下の色は、『スーツと靴の色の中間色を選ぶ』事が大原則です。また、派手な柄は控えましょう。
例えば、黒のスーツと茶色の靴ならその中間の色のダークブラウンあたりを選べば綺麗にまとまります。
・・・30代になって真っ白な靴下を履く人はいないと思いますが、念の為。
また、靴下の丈の長さは「素肌が見えない長さ」を選んでください。
スニーカーっぽい革靴を履いている
スーツを着用するときには、靴にも気をつけるようにしましょう。スニーカーは、運動性が優れており歩きやすく、歩く機会が多い場合はスニーカー履きたいと思うこともあります。
しかし、スニーカーはカジュアルな靴ですので、スーツとは組み合わせが悪いです。というか、ありえないです。
スーツを着用する際には、革靴を履くようにしましょう。スニーカー以外にも、カジュアルな靴は止めておいた方が無難です。
スーツの量販店などで、『通勤用革靴』とうたわれているスニーカーに近い靴も販売されていますが、どうしても安っぽく見えてしまいます。靴は第一印象を決める一番大切なポイントなので是非こだわりを持った靴を綺麗に履いて欲しいです。
スーツにしわが多い
スーツは、しわが目立ってしまう衣装でもあります。しわが目立ってしまうと、普段からスーツの手入れをしていない人に見えるので、だらしない印象になってしまいます。
毎日でなくても構いませんが、スーツはできるだけアイロンをかけるようにしましょう。また、折り目がつくような置き方は止めるようにして、ハンガーにかける癖をつけましょう。
ネクタイの長さを合わせる
ネクタイは長過ぎても短過ぎても滑稽に見えてしまいます。ネクタイをつけるときには、少剣の長さを調節するようにして、不自然ではない長さにしましょう。
半袖シャツの上にジャケットを着ている
スーツの中に着用するシャツですが、暑くても基本的には長袖を着用します。これはビジネスでは当然と言っても良く、半袖のシャツを着用することはほとんどありません。
クールビスを推奨している企業や、土地柄によっては半袖のシャツを着用しても不自然ではないこともあります。沖縄など南国では、半袖のシャツにスーツを着用していることも多く、それほど不自然ではありません。
しかし、クールビズであっても半そでシャツ+ジャケットの組み合わせは無しです。ジャケットを着る必要がある場合は、ちゃんと長袖Yシャツを着るようにしましょう。
TPOをわきまえていないデザインや色
スーツはデザインも様々で、チェックやストライプなど柄が入っているものもあります。チェックやストライプなどは、柄が入っているのでカジュアルな雰囲気が出ます。
オシャレなパーティーでは雰囲気と合致しますが、ビジネスの現場だと雰囲気と合致しないことがあります。
デザイン性が強いスーツは、場所を選んで着用する必要があります。TPOに合わせたスーツを着用することができるようになる事が、大人のスーツファッションの第一歩です。
まとめ
スーツはデザインが分かりやすい衣装ですので、それほど着こなしを重視していない方もいるのが現状です。ですが、シンプルであるが故に着こなし方を間違ってしまうと、非常に不格好になってしまいます。
30代になって、スーツのブランドや生地、柄等にこだわるのは大いに結構ですが、そもそもの基本的な着こなしマナーが守れていないと恥ずかしいので、しっかりと覚えておきましょう。